前回は陰陽を意識して相手を崩すことについて投稿しました。
今回は自分の身体を動かす時の陰陽、円、∞の意識について投稿したいと思います。
上がる=陽、下がる(沈む)=陰
前=陽、後=陰
押す=陽、引く=陰
進む=陽、退く=陰
というような感じで動きの陰陽を定義します。
①左右の陰陽
例として、左肩を押された時にただ後ろに退かず、右肩を前に進めるように相手の力を流します。
この時の動きは左肩が陰で右肩が陽を意識したものとなります。
右肩を前に出す意識で動くと相手の左肩を押す力を右肩を前に出す力として利用できます。
②上半身・下半身の陰陽
例えば胸を押された時に股関節を前に出して相手の力を流したりします。
この時は上半身を陰、下半身を陽と意識して動きます。
逆にお腹や股関節の辺りを押された時に下半身を後ろに引きながら上半身を前に進めるように動くこともあります(お辞儀する感じ)。
この時は上半身は陽、下半身は陰となります。
股関節を中心に上半身と下半身を前後に動かすことで、重心線は足裏の湧泉からズレないように意識して動きます。
以前に投稿したい振子や中庸を意識した陰陽の使い方となります。
③上がる・下がるの陰陽
これが伝わり難いのですが、股関節を下げることで重心を落とします。
それに合わせて肩甲骨を下制させることで腕を上げます。
重心を落とすことと肩甲骨を下制させることが陰、腕を上げることが陽となります。
重心を落とすことで身体の中には床反力の力を感じます。
ちょっと前に投稿した沈みながら上がる意識を持って行うとやり易いです。
これら3つの陰陽を組み合わせることで、より複雑な陰陽を作ることが出来ます。
すると攻撃にも防御にも使うことが出来ます。
この3つの動きの中心となっている場所が股関節です。
1つ1つの動きだとシンプルな軸回転だったものが、3つを組み合わせることで円や∞の動き。。そして球の動きになっていきます。
今回の投稿では股関節の陰陽について取り上げましたが、左右の足の虚実や肘の陰陽や背骨の活用などを組み合わせることで、もっともっと複雑な動きが可能となります。
最後に、最初の例で3つの股関節の陰陽を意識した場合について説明させて頂きます。
左肩を押された時に右肩を前に出すように流します。ただ平面的にクルっと軸回転するのではなく、股関節の前後と沈みも意識します。
沈む力も腕に伝えて防御や攻撃に使います。
すると立体的な相手には読みづらい攻防一体の動きとなります。
何処まで文章で伝わるのか。
太極拳の説明は本当に大変ですね。。
好!