2016/12/29

ゆっくりと早く動く為に2

昨日は太極拳の稽古をしました

仲間が湧泉に沈む感覚が出来たと稽古開始時に言っていて、実際に技を受けてみると、かなり勁の繋がりが良く、圧力も強くなっていました

しかも湧泉に沈めることであれほど苦手と言っていた含胸抜背にも自然となっており沈む感覚の大切さを改めて感じました

と話は脱線しましたが、前回の続きを

前回のコツの他に、ゆっくりと早く動く為には全身の調和が大切であると思います


昔の映画でジャッキー・チェンの酔拳や蛇拳に登場していたジャッキー・チェンのお師匠役の方をご存知でしょうか?

他の若手俳優の突きや蹴りに比べるとパーツパーツの動きは遅く見えるのに、いつも相手よりも良い位置で攻撃しているように見えました

何で遅く動いているのに、もっと早く動く人よりも攻撃が先に出来るのかと不思議に思いながら見てましたが、これは全身が同時に調和して動いている為であると感じました

手とか脚ばかりに眼がいきますが、全身の調和が大切であることに気がつかせて頂きました

太極拳の推手でも全身の調和が大切だなと

つい推手の稽古をすると、オーバーに手を動かしてしまい易いですが、なるべく手だけの動きに頼らず全身(特に股関節)で動くことが大切だと思います

しかし、これがかなり難しいことですがね。。


腕だけで10の速さで動いたとしても、腕5、肩甲骨5、股関節5の速さで動く方が全体として15の速さで動ける為、一つ一つのパーツで見るとゆっくりと動いているように見えて、動作の完成は全身を調和させて動いた方が早いと言うことになります

小さくコンパクトに、そして全身を調和させて動くことを意識して推手の練習に励むことが大切だと思いました

最初は大きくゆっくりと稽古を行い
次に小さくゆっくりと
そして大きく早く稽古を行い
最後には小さく早く動けるようにしていくのが大切だと思います

早く動けば動くほど全身の調和が難しくタイムラグが出てしまうので反復して丁寧に練習しなければですね~

2016/12/28

ゆっくりと早く動く為に

タイトルを見ると何のことか!?
と思ってしまいそう。。

最近、太極拳の推手で思うこと

推手では勝ち負けに拘らず、相手の動きを感じながら(聴勁)力と力がぶつからないように練習することが大切であると思います

しかし勝ち負けに拘らずと言っても勝ち負けがあるとつい勝ちたくなってしまうものですね

そうすると離れず粘っこく相手に触れていなければならないのに、相手の腕を力で振り払おうと急に早く動いたり、その結果相手から離れたりしてしまいます

その方が相手より早く動けて相手よりも良い場所を攻撃できそうな気がして腕だけ早く動かしてしまうようです

しかし力が入っていると感覚が鈍くなってしまいます

推手では力の強弱、方向、速さを感じることが大切なので、力を入れずに心も身体もリラックスしていることが重要となります

そうすることで相手がどう動きたいのかが分かり相手の動きに逆らわないように必要最小限の動きで、自然と良いポジションに手を移動させることが出来ます

この最小限の動きでよいので、ゆっくりと動きながらも相手よりも早く良い位置に手を移動できるのです


同時にゆっくりと早く動く為に、もう一つ重要なことがありますが、また今度投稿したいと思います

2016/12/26

体重配分について

太極拳の教本などを読むと左右の足への体重配分について記載されています

左右均等に5:5で立つ
左足1:右足9とか体重を載せる割合として記載されています

ついこのような記載を見ると体重の移動だけのようにイメージしてしまいます

実際には確かにそのような体重配分になるにはなるのですが、これだと意念が違うというか沈み方がまるで違ってしまいます

太極拳では用意不用力と言われるように意念(イメージ)がとても大切になります


ただの体重の分配ではなく、その割合で沈む感じ

私の感覚ですと足裏が地面に沈み込んでいるイメージです

ただの体重配分だと地面の表面に足が乗っているだけという感じて安定性というか質感が変わってしまいます


書いていて何を言っているのか伝わるか難しいですね。。

この感覚が出来ると沈みながら身体の中ではエネルギー昇るという矛盾したような力の作用を感じます


発勁や相手の勁を飲むのにとても重要な感覚ですね~

また陰陽虚実にも繋がる感覚だと思います



それともう一つ覚え書きとして

ただの体重配分というよりは圧力の配分ではないかと考えています

その時は沈む感覚の他に床からの反作用圧を感じ、まるで地球からのエネルギーが足裏を通して手に伝わるような感じです

昔買った書籍などで地球の力を借りるような表現を見かけましたがこの事なのかな?と思いながら練習しています

2016/12/23

3つの軸

武術に限らず、施術や日常動作で軸を意識することが多くあります

1つは身体の中心を通る軸で、センターとか正中軸とか言われたりします

この軸を意識することが、安定して動く為にとても大切です

もう2つは両脚の軸です
左右で2つです

脚と言うよりは股関節の意識とイメージが大切

この2つの軸が合わさった動きが体幹の動きを調節する為、しっかりと股関節の存在を感じるように訓練していくことが大切ですね


股関節は骨盤の寛骨臼と太ももの骨である大腿骨頭で構成されています

ボールとソケットの関係となっており、骨頭がはまっていると感じることが大切となります


私たちの型では股関節を嵌め込むのを意識しながら練習していますが、最初は硬さの為か中々思うように動かすことが出来ないようです

先日の稽古では歩方のみでの練習をお伝えし、実践して頂きましたが、湧泉に落とす為にも股関節を嵌め込む意識が大切です

見た目では股関節を拡げているのに嵌め込むと言うと説明していても何を言っているのか分からなくなりそうですが、感覚としてそうとしか言えないので仕方がないですね。。


治療院ではゴルフで腰を痛めた方に多くお会いしてきましたが、本来殆ど捻ることの出来ない腰骨で無理に捻るから痛めてしまっている場合がよくあります

本当でしたら股関節でしかっりと動けば腰の負担が少なくなるのですが

股関節の使い方は大切ですね~

2016/12/20

発勁について

昨日は太極拳の稽古で久し振りに発勁の稽古を多めに行いました

定歩の発勁として三種類あるのかな?と思いながら、それぞれを練習してみました

①緩勁
これは相手との繋がりや足裏と掌を繋げるのにとても重要なレッスンとなります

ゆっくと感じながら行うことで正しい動きを体に覚え込ませるのにとても良いです

相手を虚にすることが出来るので、力で踏ん張っている人に対して効果的な感じ

一番最初に練習するべき発勁だと思いますが一番難しく感じます

②跟歩による発勁

放鬆(ファンソン)と湧泉に沈む感覚を習得するのにとても大切な発勁です

かなり素早い発勁で相手が身構える前に発し終わります

相手が踏ん張っている時には技が掛かり難いですが、身構える前に発すると腰が砕けるような感じで崩れます

③真発勁(①と②を合わせた発勁)
名前が分かりませんが真発勁と仮名としておきます

この発勁の為に①と②を練習しているのかな?と感じます

感覚としては素早く弾丸のように発します

素早く動くために放鬆と動きの調和が難しい発勁ですが、相手が身構えていても掛かる発勁です

上半身を少し変えることで、相手に対して上中下と発することが出来ます

放鬆と力強さと一見矛盾するような表現ですが、二つを併せ持つ発勁です



この③が出来るようになったら活歩に応用していきます

全て発勁で重要ですが、立身中正を保ち、特に骨盤を立てることに意識して湧泉からの力が命門(腰のツボ)で勁が途切れないようにすることがとても大切だと感じます

つい手で押そうとして前屈みになりやすいので、そこが注意点ですかね


上半身を如何に脱力させるかも大切なポイントです

2016/12/17

相手と繋がる方法(太極拳推手)

以前の記事にも書きましたが触れ方がとても大切だと自由推手をすると感じます

これは指圧や整体などの施術でも感じることですが 、触れ方一つで相手の反応が変わります

相手の反応が変わることで技の狙いや効果も変わってしまいますので、その事を認識して相手に触れる必要がある訳です


一番良いと思われる触れ方は相手に悟られないこと

わざと相手を無意識のレベルで緊張させたり、気が付いた時には攻撃が終っていたと思わせるぐらいに攻撃の入りを悟られないようにしたりと使い分けることがとても重要だな~

相手が直ぐに攻撃を察知できたり、いきなり強く推すことで相手が踏ん張ったりするような状況を作らないことがとても重要だと思います

今までは攻め手として述べてきましたが、これは受け手でも大切なことですね

受け手としては緊張させずいつもリラックスした状態で構えており、知らない間に相手に間合いに入ってこられないように相手の動きを常に察知しておくということ


簡単にまとめれば常に中庸を保つということかな


そして繋がり方

①先ず相手に察知されないように触れる
コツとしては手に力を入れない
柔らかく相手に触れる

②相手の重心の遊びを取る
皮膚に触れて、皮下組織の遊びを取って、目的の深さまで掌を沈めて、相手に気付かれないように重心をずらす

そうするともう攻め手の足裏から相手への接触点まで繋がった感じが出ます

実は接触点だけでなく相手の身体の中まで繋がった感じ


これは不思議な感じですね~


そう言えば脳の中の身体地図と言う書籍を昔読みましたが、脳にはボディマップがあり、身体の部位毎に地図のように支配される場所が決まっているとのことでした

熟練すると道具であっても自分の身体と認識するような脳の働きがあると読んだ記憶があります


確かに施術で長年鍼を使っているとまるで鍼先に神経が繋がったような感じがあり、この時には脳では鍼も身体の一部として認識するのでしょうね


そう考えると太極拳の推手で、相手と繋がった感覚を突き詰めていくと脳のレベルで相手も自分の身体の一部として認識するようになるのかな?と思うと不思議な感じです

いつも練習している仲間だとタイムラグなくお互いのやりたいことが分かってしまったりすることがありますが、その時って自分のことのような不思議な感覚なのですよね~



と怪しい話になってしまいました。。



では今回はここまで


ハオ!

2016/12/14

触れ方、推し方

自由推手をしながら思うこと
触れ方が大切だな~と

眼にゴミが入ると瞼を閉じたり、熱いものを触れると手を引いたり、電車が揺れたら踏ん張ったりとある刺激に対して無意識に反応していることがあります

これは脳を介さずに起こる反射ですが、太極拳を行う上で、この反射を考えることが大切だと最近感じるようになりました

後、相手と自分の心の状態も大切だなと


推手では力に頼らず相手とぶつからないように練習します

しかし、つい力を込めて相手に触れたり推したりしてしまいます

すると自分も力は入りますが相手も反射的に力が入ってしまうことを感じます


このような時には受け手としては「おっ、何かされそう、攻撃される?」と無意識に近い感じで身構えています

この反射を利用して相手を固めて、そこを攻めたり

無意識レベルでの相手の緊張を出させずに気が付いたら崩されているというように触れ方や攻め方を調節することが大切であると感じます


これって皮膚の操作でも変わったりと奥が深い。。


本当に上手に崩されたり、相手を崩したりすると負けてもムッとせずにお互いの上手さに笑いが出るような穏やかな感じでの稽古となります


もしお互いにムッとした場合には、力と力のぶつかり合いになっているのことが多いので、そこも気を付けながら稽古することが大切ですね

2016/12/10

放鬆(ファンソン)覚え書き

年末に鍼灸学生時代の太極拳部仲間と飲みに行きました

彼は少林寺拳法を長年やっており最近ではキックボクシングを始めたとのこと

昔から色々と治療の技や武術の技とかお互いに情報交換として実技を実践しあうことがよくあるのですが、今回も飲みに行く前に仲間の治療院で発勁を見せて欲しいと言われたので、30分ほど太極拳の技を体験して頂きました

その中で「腕を両手で抑えてみるから
きみは返せるか?」と言われガシッと私の右腕を肘と手首のところを抑えられました

流石に少林寺拳法を長年稽古していたこともあって、簡単には返せそうにもない。。


ただ太極拳の稽古の時に私がするアドバイスとして「抑えられたところを意識せずに動くようにすれば相手の攻撃を流せる」と仲間に伝えるのですが、それを実践してみました

抑え込まれた腕を意識せずに放鬆することに注意して動いたらアッサリと相手の腕が外れました


他の方法も仲間内では通用していたので、月間2つのやり方を試してみたところ。。

①ゆっくりと勁を繋げる方法
素早く動かずに型の時のようにゆっくりと動いてみましたが、相手に上手く対処されてしまい返すことが出来ませんでした。。

②放鬆(リラックス)を意識して、スンッと上半身と下半身を協調させながら足裏の湧泉に吸い込まれるように沈むことで相手の腕を外すことが出来ました


いつも同じ仲間と練習していると、お互いの勁を感じることに力を入れている為か、相手のに合わせて技に掛かりやすくなってしまいます

これは勁を感じる稽古としてはとても大切ですが、初めて組む人や太極拳を知らない人ですとかなり稽古の時とは違う感じになってしまいます

当たり前と言えば当たり前なのでしょうが、同じ人と稽古をしていると、綺麗に技が掛かるので誰にでも技を掛けられると勘違いする危険性があると感じました


太極拳はゆっくりと動くことで、勁の繋がりを感じながら稽古することが大切だと思いますが、技を掛ける時には素早く動かなくてはならない場合もあり、素早い動きであっても勁が途切れないようにすることが大切だと改め思いました

今回の経験で、素早く動くと動きが雑になり勁の繋がりが悪くなることを感じました

腕の力に頼ってしまっている部分がありました。。

素早い動きでも力に頼らず放鬆できるように、もっと動きの精度を高めなければ。。


ハオ!



湧泉と労宮

昨日は太極拳の稽古を行いました

本日は気付きの覚え書き

湧泉(ゆうせん)と労宮(ろうきゅう)を繋げる為に

※湧泉:足裏のツボ
※労宮:手の平のツボ

やはり太極拳要訣で言われていることが大切ですね

尾閭正中(びろせいちゅう)
立身中正(りっしんちゅうせい)
沈肩墜肘(ちんけんついちゅう)
含胸抜背(がんきょうばっぱい)

この事を意識することで身体に3つの円が出来るように感じました


解剖学的に言うと
尾閭正中・立身中正:矢状面に円
沈肩墜肘:前額面に両腕二つの円
含胸抜背:水平面に円

矢状面の円は発勁や相手の勁を呑むのにかなり重要だと感じました

前額面の円は相手を虚にする為に重要で、水平面の円は股関節の回旋との繋がりで大切だと感じました


3つに分けはしましたが、それぞれを合わせることで湧泉と労宮が繋がり、相手とも繋がることになるかと感じます

今から16年前に初めて太極拳を学び始めた時には呪文のように感じていた四文字熟語がここまで大切なことであったと、身体で感じてやっと最近になって分かるようになってきました!

相手と繋がると湧泉からの力がタイムラグなく相手に届き、とても面白いものですね


含胸抜背では今までも含胸は意識していましたが抜背が意識できていませんでした

最近、治療院で指圧をしながら抜背を意識することで圧のぶれが減り太極拳でも意識をすると2つのエネルギーラインを感じるようになりました

東洋医学での経絡でいうと
1つは心包経
もう1つは三焦経

ついでに
尾閭正中では任脈、督脈

命門で勁が途切れないようにすることが大切!

2016/12/07

新しくブログを始めました

本日より新しくブログを開設しました。

ブログの説明にも載せましたが、このブログでは太極拳や詠春拳の稽古での気付きや自分自身の覚え書きの為に開設しました。

また仕事で鍼灸や整体などを中心とした施術を行っていますので、日々の臨床での出来事などや身体に関することなども投稿していきたいと思ってます。


先ず最初に自己紹介をしたいと思います。

私はブロッコリーと言います。
もちろんニックネームです(笑)

このブロッコリーというハンドルネームはもう10年以上も使っておりとても愛着があり、他(ゲームとかSNS とか)でもこのブロッコリーで登録していたりもします


本来はアルファベットで考えた名前でBruce Leeが好きということもあり、BroccoLeeが正式なハンドルネームとなります


と長くなりましたが、私は鍼灸師・整体師として15年以上施術を行ってます

技術修得の為に様々な治療の勉強会に参加してきましたが、施術には知識だけでなく技術がとても大切であると常々思っていました


つい鍼灸や手技と思うと施術技術とは手先の器用さと思い、ピアノやあや取りなど指先の訓練をしようと色々と試してきました

勿論、鍼や整体技術の稽古も続けていました

しかし中々思うような技術の向上が感じることが出来ずに悩んでいました


手先の事ばかりに気を取られていましたが、もっと身体全体のことが大切なのではないかと思うようになりました。。


そして身体の使い方を学ぼうと色々なことを始めました。


施術家(セラピスト)には施術する側でありながら腰痛を患っている人も多く、実際に私が勤めていた整形外科の仲間も腰痛に悩まされている方が何人もいました。

技術向上の為だけでなく自分達の身体を護る為にも身体の使い方を学ぶ必要性を感じるようになりました。


そして様々な体操法を勉強しながら現在は太極拳や詠春拳を学ぶに至りました。

抵抗出来ないように触れる

またまた久しぶりの投稿。 過去の記事を読みながら色々なことを考えていたのだなと 投稿した本人でさえよく分からないこともありましたが 覚え書きは大切ですね なるべくまた覚え書きとして投稿を再開したいと思います タイトルについてですが 双按で推す時に相手に抵抗されないように触れること...